絵本を作りたいと思っていても、どうやって作ればよいかわからずに、絵本作りをあきらめてしまうことが多いです。
「絵本の作り方」を知ることで、プロの絵本作家でなくても、誰でも絵本が作れるようになります。
本記事では、絵本を作ったことがない人にもわかりやすいように、一から絵本の作り方を紹介します。
趣味で絵本を作りたい人にも参考になる内容です。

今までに8冊の絵本を作ってきました。
作った絵本は、下記のリンクで公開しています。
絵本を作るために必要な作業
絵本を作るためには、次の2つの作業が必要です。
- 絵本制作
- 製本
絵本制作は、絵本のお話を考えたり、絵を描いたりといった絵本の中身を作る作業です。
製本は、完成した絵本を本にする作業です。

絵本を作りの流れ
絵本制作、製本はもう少し細かな作業に分けることができます。
絵本制作の流れ
- 絵本の構成を決める
- お話を考える
- 絵を描く
- お話と絵を組み合わせる
- 表紙・扉・奥付けを作る

製本の流れ
- 表紙を作る
- 本体を作る
- ブックカバーを作る

構成を決める
絵本作りの最初のステップは、絵本の構成を決めることです。
構成として、絵本の「サイズ」、「ページ数」を決める必要があります。
- サイズ
- ページ数
サイズを決める
絵本はいろいろなサイズがある特殊な本です。
マンガや小説と違って決まったサイズがないため、自由にサイズを決めることができます。

同じ作家さんの絵本でもサイズはバラバラです。
いろいろなサイズがあるのは、絵本の魅力の1つです。
絵本のサイズを決める際は、絵本を閉じた状態のサイズの基準に決めていきます。

絵本のサイズは自由に決めることができますが、次の3つを意識するのがポイントです。
- 見開きでA3(A3ノビ)におさまるサイズにする
「A3(297mm × 420mm)」や「A3ノビ(329mm × 483mm)」までしか印刷できない場合が多い - 「縦長」、もしくは「正方形」にする
縦に広い絵も描きやすい - すきな絵本のサイズを参考にする
よりイメージに近い絵本が作れる
絵本を作る場合は、見開きでA3(A3ノビ)におさまるサイズにするのがおすすめです。
家庭用のプリンターや印刷屋さんでは、「A3(297mm × 420mm)」や「A3ノビ(329mm × 483mm)」というサイズまでしか印刷できないことが多いです。
もし、見開きでA3(A3ノビ)よりも大きい絵本を作ると、製本が難しくなってしまいます。
はじめて絵本を作る場合は、「縦長」、もしくは「正方形」がおすすめです。
絵本は開いた状態(見開き)にすると横幅が長くなるので、「縦長」や「正方形」でも開いた状態では横に長くなります。
「横長」だと、横に長くなりすぎてしまったり、縦が狭くなったりすることがあります。
市販の絵本でも「縦長」や「正方形」が多いです。
はじめて絵本を作る場合は、どんなサイズがいいか迷ってしまうことも多いです。
そんなときは、すきな絵本のサイズを参考にするのがおすすめです。
すきな絵本のサイズを参考にすることで、よりイメージに近い絵本を作ることができます。
ページ数を決める
サイズと違って、ページ数にはある程度の決まりがあります。
絵本のページ数は、「扉」、「本文」、「奥付け」を合わせたページ数です。
扉と奥付けはそれぞれ1ページのため、絵本のページ数は本文のページ数で決まります。
たとえば、32ページの絵本の場合は、「扉(1ページ)+本文(30ページ)+奥付け(1ページ) = 32ページ」となります。

絵本のページ数を「見開き」で数えることもあります。
見開きとして数えるのは本文のみです。
たとえば、15見開きの絵本の場合は、「扉(1ページ)+本文(15見開き)+奥付け(1ページ) = 32ページ」となります。
サイズとは異なり、ページ数にはある程度決まりがあります。
多くの場合は、24ページ(11見開き)、32ページ(15見開き)です。
市販の絵本にも、24ページや32ページのものが多いです。
ページ数を決める際のポイントは、次のとおりです。
- 24ページ(11見開き)、もしくは32ページ(15見開き)にする
絵本コンクールにも応募しやすい
絵本を作る場合、24ページ(11見開き)、もしくは32ページ(15見開き)で作るのがおすすめです。
絵本のコンクールによってはページ数が指定されている場合があり、24ページや32ページが指定されていることが多いです。
赤ちゃんや小さな子ども向けの絵本は、ページ数の少ない24ページのものが多いです。
お話を考える
構成が決まったら、次は絵本のお話を考えます。
「桃から生まれた男の子が、仲間と一緒に鬼退治に行く」といった大まかなストーリーを考えます。
大まかなストーリーができたら、ページごとにシーンを考えたり、お話を文章にする作業を行います。
キャラクターを決める
絵本に登場するキャラクターを考えます。
- 小学生の男の子
- 人の言葉が理解できるネコ
- 本がすきなドラゴン
- 性格やセリフも一緒に考える
ストーリーや行動をイメージしやすくなる
キャラクターを決める際は、性格やしゃべりそうなセリフも一緒に考えるのがおすすめです。
性格やセルフを意識することで、ストーリーやキャラクターの行動をイメージしやすくなるため、よりストーリーが作りやすくなります。
ストーリーを考える
絵本のストーリーは、「桃太郎が仲間と一緒に鬼退治に行く」といったような絵本の内容です。
絵本作りにおいて、ストーリーはとても大切です。
どんなに絵がうまくても、ストーリーがつまらないとおもしろい絵本にはなりません。
絵本のストーリーを考える際のポイントは、次の3つです。
- 自分がおもしろいと思えるストーリーにする
最後までモチベーションを保てる - 考えすぎない
先に進めることも大切 - 自分の体験や感じたことをお話にする
自分ならではの絵本が作れる
ストーリーは、絵本の土台となる部分です。
自分がおもしろいと思えるお話でないと、絵本作りの途中で嫌になってやめてしまうことがあります。
自分自身がおもしろいと思えるお話を考えることができれば、最後までモチベーションを保ったまま絵本作りを進めることができます。
ストーリーを考えることは、絵本作りにおいて大切な作業ですが、考えすぎてしまって先に進めないということがあります。
特に、はじめて絵本を作る場合は、「どんなお話にしたらいいのか考えているうちに時間が過ぎてしまう」ことが多いです。
ある程度、おもしろいと思うストーリーができれば、次の作業に進むことも大切です。
自分が体験や感じたことをもとにお話を作ることで、他の人にはかけない自分ならではの絵本が作れます。
また、自分の体験をもとにする場合は、一からお話を考えなくても良いので、お話を作りやすいというメリットもあります。
文章を考える
絵本の文章は、絵本のストーリーを文字にしたものです。
「状況を説明する言葉」 や 「キャラクタのセリフ」を文字にしていきます。
- 見開きごとに、文章を分ける
見開きでどのような絵を描くのかイメージしやすい - 絵本全体のストーリーを文章で表現できるようにする
後で、絵に合わせて修正する
文章を作成する際は、見開き(ページ)ごとに文章を分けて作ることがおすすめです。
15見開きの場合は、1〜15見開きのそれぞれの文章を作成します。
見開きごとに文章を作成することで、それぞれの見開きでどのような絵を描くのかイメージしやすくなります。
絵を描いた後に絵にあわせて文章も修正するため、この段階では文章を完璧にするよりも、絵本全体のストーリーを文章化できていることを重視します。
絵を描く
お話が決まったら、絵を描きます。
下書き(ラフ)を描いてイメージを固めたあとに、清書や色塗りをして絵を完成させます。
下絵(ラフ)を描く
「ラフ」は絵の下書きのことです。
絵本の絵を描く際に、いきなり完璧な絵を描こうとするのは難しいです。
まずは、ある程度大雑把な絵でもいいので、それぞれのシーンがイメージできるようなラフを描いていきます。

清書する
ラフが描けたら、清書していきます。
清書は、ラフで描いた絵をきれいにしていく作業です。
清書の際は各ページの絵を見比べて、ページによって「キャラクタ」や「絵のクオリティ」に差がないかも気をつけます。

色を塗る
清書ができたら、色を塗ります。
色を塗り終えると、絵本の絵が完成します。

絵本の絵を描く際のポイントは、次の2つです。
- 文字を入れるスペースを空けて絵を描く
後で文章と組み合わせる必要がある - 同じ構図にならないように意識する
違った構図で描くことで、より魅力的な絵本になる
- 文字を入れるスペースを空けて絵を描く
- 同じ構図にならないように意識する
絵本の絵は、文章と組みあわせて完成します。
絵を描く際に、あらかじめ文字を入れるスペースを空けておく必要があります。
たとえば、下の絵の場合は、右上のスペースに文字を入れるため、絵を描く段階で右上のスペースは空けています。
後から、右上のスペースに文章を入れます。


絵を描くことばかりに集中していると、「絵が完成したあとに文章を入れるスペースがなくなってしまった」ということもあります。
絵を描く際に、各ページのどこに文字を配置するかを意識することが大切です。
絵本は1枚の絵ではなく、1冊分(15見開きの場合は15枚)の絵が1つのまとまりです。
構図を意識せずに描くと、つい同じ構図ばかりになってしまうことも多いです。
同じ構図ばかりだと単調になってしまい、おもしろさが少ない絵本になってしまいます。
ページごとに、できるだけ違った構図で描くことで、より魅力的な絵本になります。
ラフを描き終わった段階で、全ページ並べて見直すのがおすすめです。
デジタルお絵描きツール
絵本の絵を描く場合は、「デジタルお絵描きツール」を使うのが便利です。
「ラフ」や「清書」では何度も書き直したり、一部分だけ修正したりすることが多いです。
紙に描いた場合は消しゴムで消したり、はじめから書き直したりする必要がありますが、デジタルお絵描きツールを使うとかんたんに修正を行なうことができます。
デジタルお絵描きツールについては、下記の記事で詳しく紹介しています。
お話と絵を組み合わせる
絵本は、お話と絵がセットになった本です。
お話と絵が完成したら、それらを組み合わせていきます。
完成した絵に、お話の文章をのせていく作業を行います。

絵本のお話と絵を組み合わせる際のポイントは、下記のとおりです。
- ある程度、まわりに余白を残す
製本の段階で文字が切れないようにする - 文章を調整する
不要な文章を削ったり、足りない文章を追加する
絵に文章を入れる際は、ギリギリまで詰め込むのではなく、ある程度余白を残して入れることが大切です。
絵の端の方にまで文字を入れてしまうと、製本の段階で文字が切れてしまうことがあるためです。
文章と絵を組み合わせる段階で、文章の調整も行います。
絵と組み合わせた際に、不要な文章を削ったり、足りない文章を追加したりします。
絵本は小説とは異なり、絵を見ることである程度お話がわかります。
文章ですべて説明してしまうと、文章が長くなってしまい、読みにくい絵本になってしまうことがあります。
文章が多くなりすぎないように注意します。
お話と絵を組み合わせる方法
お話と絵を組み合わせるには、一度パソコン上に絵を取り込む必要があります。
紙に絵を描いた場合は、スキャナを使って絵をパソコンに取り込みます。
おすすめのスキャナや、絵本の絵に文章を入れる方法については、下記の記事で詳しく紹介しています。
【パソコンで編集するために必要】紙に描いた絵をデジタルデータに変換する方法
表紙・扉・奥付を作る
絵本を作るためには、表紙・扉・奥付けが必要です。
「表紙」、「扉」、「奥付」は、絵本のストーリーには直接関係しない部分ですが、絵本の大切な要素です。
表紙を作る
絵本の表紙は、本文のサイズよりも少し大きめのサイズで作ります。

扉を作る
絵本の扉は、本文に入る前の導入部分となるような絵を描くことが多いです。

奥付を作る
絵本の奥付は、おまけとなるような絵を描きます。

表紙・扉・奥付けを作る際のポイントは、次のとおりです。
- 製本の段階で文字が切れないように意識する
絵本の制作が完了したら、絵本を製本します。
絵本の製本は、表紙・本体・ブックカバーの3つに分かれます。
表紙を作る
絵本の表紙には、ハードカバー、ソフトカバーなどの種類があります。
ハードカバーの場合は、イラストボードなどを使って本体よりも少し大きめのサイズで作ります。
本体を作る
作った絵本を印刷して、絵本の本体を作ります。
手作業で作る場合は、のりやテープなどを使って、各ページをつなぎ合わせます。
ブックカバーを作る
ブックカバーは、本全体を覆うカバーです。
ブックカバーは必須ではありませんが、作ることでより市販の絵本っぽい仕上がりになります。
自分で絵本を製本するのは大変で時間もかかります。
ネットプリントのサービスを使うと、手間をかけずにきれいに製本できます。
個人的におすすめなのは、「しまうまプリント」というサービスです。
しまうまプリントを使って絵本を製本する方法については、下記の記事で詳しく紹介しています。

絵本を出版するには、次の3つの方法があります。
- コンクールで入選する
- 自費出版
- 電子書籍
コンクールで入選する
絵本のコンクールの中には、入選すると絵本を出版できるコンクールもあります。
自費出版
絵本を出版する方法として、自費出版があります。
自費出版は、自分で費用を払って出版する方法です。
自費出版は、コンクールで入選するよりもかんたんに絵本を出版できる方法ですが、費用がかかるのがデメリットです。
電子書籍
絵本を出版したいけれど、費用がかかるのが気になるという人におすすめなのが、「Kindleでの電子書籍出版」です。
Kindleでは、電子書籍で絵本を出版することができます。
Kindleで絵本を出版する場合は、費用をかけずに絵本を出版することができます。
Kindleでの絵本の出版方法については、下記の記事で詳しく紹介しています。
【絵本の作り方】誰でも絵本作家になれる?Kindleで絵本を出版する方法まとめ。Kindle版の絵本作成〜KDP登録〜KDPで絵本出版を解説

絵本を作るために必要な道具の中で、代表的なものをいくつか紹介します。
絵本を作るための道具
アナログで絵本を作る場合は、次のような道具を使うことが多いです。
- 鉛筆
- 消しゴム
- 色鉛筆
- クレヨン
- 絵の具
- 画用紙
- 定規
- カッターナイフ
- スキャナー
- プリンター

道具の中でも絵本作りにおすすめのものがあったり、作りたい絵本に選ぶものがあったりします。
道具の選び方や、おすすめの道具については下記の記事で詳しく紹介しています。
デジタルお絵かきツール
絵を描きたいけれど、準備や片付けがめんどくさいと感じている人には、デジタルお絵かきツールがおすすめです。
- パソコン、タブレット
- デジタルペン
- イラストアプリ

デジタルお絵描きツールを使うと、めんどうな準備や片付けが不要で、絵を描きたいと思ったときにすぐに描くことができます。
また、絵の修正もかんたんなので、失敗した場合でもすぐに修正することができます。
本記事では、絵本を作ったことがない人向けに、自作絵本の作り方を紹介しました。
絵本作りは、かんたんではありません。
いざ、作りはじめても、途中であきらめたくなることもあります。
けれど、絵本が完成したときは、他ではなかなか味わえないうれしさがあります。
もし、絵本を作りたいけれど、まだ作れていないという人は、ぜひチャレンジしてみてほしいです。
本記事が、絵本を作りたいと思っている人の参考になればうれしいです。
最後まで、ご覧いただき、ありがとうございました。
以上、「【趣味で絵本作り】自作絵本の作り方まとめ~手作りの絵本を作る手順を紹介~」 でした。


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